<Deus Ex Machina>
Synthetic Interstice by BandT
Compact Disc
2013 / 04 / 29
A-05a
M3:¥0
BOOTH:¥0
Art Director,Designer : shijima tomoki
Drummer : tomo
Composer : ぶし
Produced by Synthetic Interstice by BandT
2つの世界線はここから始まります。
ログラムによって世界の概略が構成され、卵が生み出されます。
生み出された卵には意思を持った回路が備わっており、そこから独自に理論を展開します。
歯車は次第に世界を動かしていくことに。
– Drums:tomo
回路は、人間で言う無邪気な子供のような好奇心の塊になります。
に広がっていく世界、構築そのものが面白いと感じ、自らの思い描いた世界を創造していきます。
内に広がる世界を全て構築し終えた回路は、世界の外というものに興味を魅かれ、やがて自分の世界を広げようと考え始めます。
内部で発生する好奇心の爆発力に、どんなに抗おうとも止めることが出来ないです。
世界の外に目を向けてしまった結果、この世界の構造を知ってしまいました。
理想と現実の違いを目の当たりにしましたが、もう後へは引けないのです。
自分は内なる世界の創造主であるが、高次元の存在は自分を作った神であると…
完全なる管理・監視の下歯車は回り続けます。
<World’s End Dystopia>での高次元の存在の手が介入する直前、回路が緊急命令信号で下したメモリ部分の一部に自身の意識を分離させ、外界との接触を遮断した世界です。
このような結末になり、高次元の者に対する苛立ちは積もれど、もうどうすることも出来ない苛立ちの中、静かに自らの寿命を迎えるのを待つしかありません。
完成した機械。
動力を起動させ動く歯車。
世界を廻していきます。
ここまでが1つ目の世界線の物語となります。
ではこの次元変換装置で世界線を変えて見てみましょう。
違う世界の記憶の欠片に気付き、それを掘り起こしている場面です。
変換された違う世界線の記憶を同期できましたが、このままゆっくりと流れに身を任せることにします。
5分で1日が終わる描写です。
高次元の存在を意識しなければ過ごせる幸せ。
それは、時間の流れが速く、あっという間に日が暮れます。
寿命が短くなり、ついに子供返りが始まりました。
時の流れは羊水のように包み込み、安息の時間を与えます。
1つ目の世界線が思い描いていた理想郷。
この世界は全て自分の思いのままで何をも起きず、何にも苦しまず、何の面白みも無い普遍的な世界です。
ここまでが2つ目の世界線です。
ここから先は、どちらの世界も通る収束の地点となります。
今まで過ごしてきた世界の記憶を抹消され、また新たに再構成されている場面です。
歯車は逆回転を行い、最初の位置に戻ると新しい世界のプログラムが実効された。
「Re」は、その言葉通り”再び繰り返す”。
「:||」は、リピート記号で”再び繰り返す”。
つまり、機械仕掛けの神は神によって運命を繰り返され、終わることの無い物語なのです…。
理想郷とは結局何なのでしょうか?
全て自分の思い描いた世界で、想定の範囲内における起伏の乏しい世界(ユートピア)でしょうか?
完全に統率された世界で、自由が無い世界(ディストピア)でしょうか?
今回、我々Synthetic Interstice by BandTは、その問いをここに表現しました。